ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 施政方針 > 令和8年度 施政方針

令和8年度 施政方針

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年2月24日更新

はじめに

本年3月に、岩国市は、平成18年の市町村合併から20周年という大きな節目を迎え、この20年という皆様と共に歩んできた歴史と、その成果を礎とし、更なる飛躍に向け、新たな扉を開きます。
この1年を振り返りますと、岩国錦帯橋空港は、昨年10月に累計利用者数500万人を達成するなど、東京(羽田)線・沖縄(那覇)線ともに高い搭乗率を維持しており、岩国・広島西部地域の空の玄関口として広く定着したと感じているところです。
また、鳥取市とは姉妹都市提携30周年を迎え、沖縄県宜野湾市とは新たに姉妹都市提携を結びました。
今後は、文化やスポーツ、観光、教育など様々な分野での交流をより一層広げてまいります。
一方、長期化する物価高騰への対応として、本市においても、市民や事業者の皆様の負担軽減を図るための支援策などに取り組んでまいりました。
加えて、本年1月臨時会において御承認いただきました補正予算により、更なる物価高対策に取り組んでまいります。
今後とも、本市を取り巻く様々な課題について、決断力とスピード感を持って取り組み、本市のまちづくりの指針となる「第3次岩国市総合計画」に掲げる将来像である「ともに歩み、ともに創り、ともに輝く、交流とにぎわいのまち岩国」の実現を目指してまいります。

まちづくりの将来像を実現するための7つの基本目標

​それでは、この総合計画の7つの基本目標に基づき、主な施策について申し上げます。

市民一人一人がいきいきと暮らせるまち(健康・福祉)

一つ目は、「市民一人一人がいきいきと暮らせるまち」です。

子育て支援

子育て支援につきましては、子供の特性を早期に発見し、適切な支援を行うために実施していた「5歳児発達相談」を、令和8年度から「5歳児健康診査」として診査項目を追加し、実施してまいります。
また、子育て家庭の経済的負担を軽減するために、「1歳6か月児健康診査」と「3歳児健康診査」を受診した方に対し、本市独自に、それぞれ5万円の「こどもの未来応援給付金」の給付や、乳児から中学生までの医療費の無償化を、引き続き実施してまいります。
さらに、令和6年9月から多子世帯への経済的支援として、第2子以降の0歳から2歳までの保育所等の保育料無償化を開始していますが、本年4月から乳児等通園支援事業(こども誰でも通園制度)を開始することにより、子供の育ちを応援し、良質な成育環境を整備してまいります。
加えて、生まれてくる子供の健康を守ることを目的として妊娠中に接種する、RSウイルスワクチンが定期接種化されることから、対象者への適切な情報発信に努めてまいります。​

高齢者支援

高齢者支援につきましては、敬老優待乗車証の交付のほか、タクシー料金、錦川清流線や柱島航路における運賃の助成を引き続き実施し、高齢者の生活や社会参加を支援してまいります。

障害者支援

障害者支援につきましては、令和8年度から、医療的ケア児等在宅レスパイト事業を創設し、医療的ケア児等を在宅で介護する家族の身体的・精神的負担の軽減を図るとともに、関係機関との連携を強化し、医療的ケア児とその家族等が安心して地域で暮らすことができるよう寄り添った支援に取り組んでまいります。
加えて、軽度・中等度難聴者補聴器購入費助成について、18歳以上64歳以下の方についても新たに助成を行うことで、コミュニケーション能力が向上し、社会参加の促進につながるようサポートしてまいります。​

医療体制の堅持

医療体制の堅持につきましては、山口県や医師会等の関係機関と連携を図り、医師・看護師等の確保や育成支援等に引き続き取り組んでまいります。
特に、安心して子供を産み育てることができるよう、産科病床を確保するための支援や山口大学からの小児科医の派遣による臨床・研究など、医療提供体制の維持に取り組んでまいります。
また、中山間地域においては、昨年、新築移転した市立美和病院を中心に、市立診療所や関係機関等と連携を図りながら、地域住民が安心・安全に生活することができるよう努めてまいります。​

いこいと学びの交流テラス整備事業

福祉センターや科学センターなどの機能を備えた「いこいと学びの交流テラス」につきましては、本年4月の供用開始を予定しており、供用開始後は、地域住民の交流促進や学びの場の提供を通じて、地域の活性化や科学学習、防災教育の充実に努めてまいります。
また、「いこいと学びの交流テラス」と藤生駅を結ぶアクセス道路の整備につきましても、早期の完成を目指して、取り組んでまいります。​

創意工夫に満ちた活力あふれる産業と観光のまち(産業)

二つ目は、「創意工夫に満ちた活力あふれる産業と観光のまち」です。

観光交流の推進

観光交流の推進につきましては、本年秋から本市出身の作家、宇野千代先生をモデルとしたテレビドラマの放送が予定されており、来訪する多くの観光客に満足していただけるよう、様々な観光施策を展開してまいります。
あわせて、令和8年度は、山口デスティネーションキャンペーンが本番を迎えることから、この機会を生かし、本市の魅力を全国に発信し、観光客の増加と滞在時間の延長につなげてまいります。
また、観光客をお迎えする環境整備として、錦帯橋下河原駐車場の段階的な移転・縮小を目的とした観光駐車場の整備を進めていくほか、駐車場近接地に錦帯橋周辺の周遊観光の入口として必要な機能を持つ「(仮称)観光交流センター」を整備することについて、検討を行ってまいります。​

企業誘致の推進・商工業の振興

企業誘致の推進・商工業の振興につきましては、今後更なる需要の伸びが期待されるIT産業をはじめ、蓄電池関連分野などの成長産業の誘致にも力を入れ、産業構造の多様化を図ることで、商工業全般の振興と発展はもとより、若者をはじめとする幅広い世代の定住につなげてまいります。
また、県東部地域の産業振興の拠点施設として期待の大きい「(仮称)山口県東部地域産業振興センター」につきましては、DX支援機能をはじめとした各機能の充実について、引き続き、山口県に要望してまいります。​

中心市街地の活性化

中心市街地の活性化につきましては、昨年3月に策定した「第3期岩国市中心市街地活性化基本計画」に基づき、まちなかの魅力の向上やにぎわいの創出に向けた継続的な取組を行うとともに、まちの集客力を高めるため、岩国駅周辺の活性化に官民が一体となり、取り組んでまいります。

農林水産業の振興

農林水産業の振興につきましては、将来を担う後継者や新規就業者を確保し育成するとともに、施設整備に対する支援などに加え、農業者による農業用機械の購入や、遊休農地の解消に対する幅広い支援を行うなど、農業振興を図ってまいります。
また、森林環境譲与税を活用し、適切な森林整備や木材利用の促進につながる取組を効果的に進めてまいります。​

岩国ブランドの構築

岩国ブランドの構築につきましては、ブランド推進化や販路開拓への取組を強化し、地域の特産品の魅力を効果的に発信することで、本市の認知度や好感度の向上を図るとともに、多様なメディアを活用し、交流・関係人口の増加に向けた取組を進めてまいります。

移住定住の促進

移住定住の促進につきましては、本市への移住を検討している方に本市の魅力を体感していただける「お試し住宅」や「ワーケーション施設」の活用、移住コーディネーターによる移住相談や情報発信の充実に取り組んでまいります。

地域資源を賢く使い、持続可能で快適に暮らせるまち(生活環境)

三つ目は、「地域資源を賢く使い、持続可能で快適に暮らせるまち」です。

幹線道路整備の促進

幹線道路整備の促進につきましては、岩国・大竹道路や藤生長野バイパスの早期開通と岩国西バイパスの早期事業化に向け、官民一体となって、国や山口県に対し要望してまいります。
また、楠中津線につきましては、第一期区間に続き、第二期区間に着手し整備を進めてまいります。
加えて、藤生長野バイパスへのアクセス道路の整備を行い、利便性の向上や生活環境の改善に取り組んでまいります。​

南岩国駅・新岩国駅の周辺整備

南岩国駅前地区につきましては、駅前広場のリニューアルに続き、土地区画整理事業に代わる新たなまちづくりとして、安心・安全な道路整備や憩いの場となる公園整備、雨水排水対策などの都市基盤整備を進め、にぎわいの創出と定住の促進に向けて取り組んでまいります。
また、新岩国駅前広場につきましては、安全で利用しやすい広場となるよう、本年夏頃のリニューアルに向けて、整備を進めてまいります。​

公共交通サービスの確保

公共交通サービスの確保につきましては、令和5年度から錦川清流線の今後の在り方について、検討を重ねてまいりましたが、令和8年度からは、市の財政負担の軽減を見込むことができる「みなし上下分離方式」を採用して、これまでと同様に運行してまいります。
今後におきましては、沿線地域の皆様や、錦川鉄道株式会社との連携を更に強化し、利用促進に取り組んでまいります。​

良好な景観の形成

良好な景観の形成につきましては、岩国城下町において、城下町地区グランドデザイン実施計画に基づく各種事業に取り組むとともに、本年7月に施行する「岩国市屋外広告物等に関する条例」に基づき、歴史的まちなみを生かしたまちづくりを進めてまいります。

地球温暖化対策の推進

地球温暖化対策の推進につきましては、公共施設における照明のLED化や電気自動車等の環境性能に優れたクリーンエネルギー自動車の普及を、引き続き推進してまいります。

誰もが安心して安全に暮らせるまち(安心・安全)

四つ目は、「誰もが安心して安全に暮らせるまち」です。

防災・減災対策の充実

防災・減災対策の充実につきましては、災害リスクや避難行動に関する情報の周知・啓発を図り、市民の的確な避難行動を促すことで、逃げ遅れゼロを目指した防災施策を推進してまいります。
また、大規模災害等が発生した場合における避難所の良好な生活環境を確保するため、必要な資機材の整備を進めてまいります。
さらに、消防団組織の持続的な運営や迅速な災害対応、団員の負担軽減を図るため、消防団組織再編実施計画の策定を進めてまいります。​

浸水対策の推進

浸水対策の推進につきましては、河川の護岸整備をはじめ、堆積土砂の撤去や排水路の改修、横山地区における新たなポンプ場の建設などにより、浸水被害の軽減に取り組んでまいります。

犯罪の抑制

犯罪の抑制につきましては、耐用年数を迎える防犯カメラの更新について、現在の設置状況の課題等を整理するとともに、地域の方々や岩国警察署と調整しながら、計画的に進めてまいります。

米軍岩国基地の安全対策の促進

米軍岩国基地の安全対策の促進につきましては、引き続き、基地の運用を注視し、騒音の実態把握に努め、地域の実情に即した騒音軽減対策に鋭意取り組んでまいります。
特に、FCLPにつきましては、市の基地政策の基本方針に沿って、二度と岩国基地で実施することがないよう、引き続き、国や米側に強く求めてまいります。
また、米軍関係者による事件・事故等の防止につきましては、引き続き、これを未然に防ぐための啓発活動などの取組を行うとともに、国や米側に対しても実効性のある対策の実施に万全を尽くすよう、しっかりと求めてまいります。​

豊かな心を育む教育文化のまち(教育・文化)

五つ目は、「豊かな心を育む教育文化のまち」です。

地域と一体となった教育力の向上

地域と一体となった教育力の向上につきましては、コミュニティ・スクールや地域協育ネットを基盤とした小中一貫教育の仕組みを生かし、学校、家庭、地域の連携・協働により、学校支援体制の一層の充実を図るとともに、子供たちの豊かな学びや育ちを支援してまいります。​

学校部活動の地域展開

学校部活動の地域展開につきましては、地域の実情を踏まえつつ、学校や保護者、地域、各競技団体等と連携して、本市の子供たちが将来にわたって継続的にスポーツや文化芸術活動に親しむ機会を確保・充実できるよう、地域クラブに対し適切な支援をしながら、進めてまいります。​

教育環境の充実

教育環境の充実につきましては、引き続き、トイレの洋式化や特別教室への空調整備を進めるとともに、新たに屋内運動場への空調整備に取り組んでまいります。
また、GIGAスクール構想により整備したタブレット端末について、中学校に続き小学校の端末の更新を行い、ICT機器を活用した学びの質の向上や授業改善を進め、児童生徒が主体的・対話的に学習を深めていくことができるよう、取り組んでまいります。​

文化・芸術活動の推進

文化・芸術活動の推進につきましては、美和文化会館の改修など、市民が文化・芸術に気軽に触れ、多彩な活動を創造・発信できる環境づくりを進めてまいります。

文化財の保存・活用

文化財の保存・活用につきましては、国の重要文化的景観に選定された城下町地区において、文化的景観の価値を保存・継承するため、岩国高校記念館の改修を進めるとともに、地区内の歴史的建造物の利活用の促進につながる取組を進め、城下町のにぎわいの創出を図ってまいります。
また、令和8年度から新たな博物館の建設工事に着手し、施設の整備を進めてまいります。​

錦帯橋の世界遺産登録に向けた取組

錦帯橋の世界遺産登録に向けた取組につきましては、令和7年度に山口県において新設された「錦帯橋世界遺産推進室」と共に、世界遺産登録推薦書及び事前評価申請書の素案の作成を進めてまいります。
また、市民や山口県、関係団体と連携し、世界遺産登録に向けた機運の醸成を図るとともに、世界遺産暫定一覧表に記載されることを目指して、文化庁に対し積極的な働き掛けを行ってまいります。​

生涯学習の推進

生涯学習の推進につきましては、中央公民館や岩国図書館、いわくに市民活動支援センターなどの機能を備えた「いわくに交流テラスМiraido(ミライド)」について、本年6月の供用開始を予定しています。
供用開始後は、本市の生涯学習の中核とし、市民が生涯にわたって、学習活動に取り組むことができる環境づくりを進めてまいります。​

スポーツ活動の推進

スポーツ活動の推進につきましては、市民の生涯スポーツを推進する環境整備として、県立武道館の整備について、令和10年度の供用開始に向け、引き続き、山口県と連携してまいります。
また、日の出町において新たに整備予定のスケートボード場についても、令和8年度内の供用開始を目指して工事を進めてまいります。

多様性を尊重し、支えあいと協働で暮らしを支え、育むまち(市民協働・多様性)

六つ目は、「多様性を尊重し、支えあいと協働で暮らしを支え、育むまち」です。

地域づくり活動の促進

地域づくり活動の促進につきましては、御庄コミュニティーセンターをはじめ、地域活動の拠点となる集会施設の整備に取り組んでまいります。
また、いわくに市民活動支援センターを市民活動の拠点として、支援サービスやサポート事業の充実を図り、更なる市民協働体制の強化を進めてまいります。
さらに、中山間地域においては、地域をけん引するリーダー等の人材育成に努めるとともに、地域おこし協力隊や集落支援員といった外部人材の活用などにより、関係人口の力を積極的に取り入れ、持続可能な地域づくりを推進してまいります。​

人権啓発・男女共同参画の推進

人権啓発につきましては、人権に対する意識や知識、実践力を高める取組を継続するとともに、多様性を受け入れるための理解と配慮の促進を図ってまいります。
また、「第4次岩国市男女共同参画基本計画」に基づき、男女共同参画社会の実現に向けた各種施策を総合的かつ計画的に推進してまいります。​

時代や市民ニーズに合った行政経営に取り組むまち(行政経営・デジタル改革)

七つ目は、「時代や市民ニーズに合った行政経営に取り組むまち」です。

市民サービスの向上

市民サービスの向上につきましては、電子申請手続の拡大や申請書作成支援システムの利用手続数の増加、遠隔接客システムの活用を図ってまいります。
また、公金収納につきましては、インターネットを利用した口座振替手続の導入などにより、市民の皆様の多様なニーズに対応してまいります。
今後も、AIなどの新たな技術の活用を検討しながら、限られた経営資源で質の高い市民サービスの提供に努めてまいります。​

財政基盤の強化

今後の財政見通しとしましては、増大する社会保障費をはじめとして、老朽化する公共施設等の維持管理費や長寿命化対策費等に多額の財源を要することなどから、今後も厳しい財政状況が続くものと見込まれます。
こうした中においても、総合計画に沿ったまちづくりの施策を着実に実施していくため、歳入の確保や歳出の合理化など財政基盤の強化に取り組んでまいります。​

公共施設マネジメントの推進

公共施設マネジメントの推進につきましては、公共施設の再編・再配置を進めるなど、次世代に負担を掛けない最適な公共施設を目指し、取り組んでまいります。
また、今後も維持していく施設については、令和7年度中に策定する「公共施設保全計画」に基づき、計画的な保全や改修等を進めてまいります。​

むすびに

今、時代は、AIをはじめとしたデジタル技術等の進展に伴い、経済や社会の在り方、産業構造が急速に変化しており、また、令和6年の人口動態統計において、出生数や合計特殊出生率が過去最低を更新するなど、全国的に少子化と人口減少が進行している状況です。
このような状況は、本市においても例外ではなく、人口減少や少子高齢化が進行していく時代においても、多様化・複雑化する地域課題に対応できる持続可能な社会づくりが求められています。
本市では、こうした中、「人口減少の抑制」と「地域活力の向上」を目指し、本年3月に、「第3次岩国市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定いたします。
今後とも、目まぐるしく変化する時代にあっても、市民の皆様の声をしっかりと聞き、「力強くも、やさしく、しなやかに、市民と共に歩むまちづくり」という理念の下、新たな挑戦を続けてまいります。
議員各位をはじめ、市民の皆様には、御理解と御協力を賜りますようお願いを申し上げ、施政方針といたします。​