いざ、体育館へ!
校舎から体育館へ繋がるこの廊下も凄く懐かしくて、昔と変わらない景色です。
お借りしていた鍵で西本先生が扉を開けてくださり、体育館の中へ入っていきます。
中も当時見覚えのある雰囲気のままで、舞台の階段や壁に飾られた大きな絵など、変わらずにあって嬉しくなりました。
前回出てきた小学3年生の時の劇の台本は「化けくらべ」というタイトルで、化け方を知らない子どもの狐と狸が変化(へんげ)の対決をするというお話です。人間の子どもに化けることをお互いに約束してしまうのですが、本当は化けることが出来ないので狐も狸も本物の人間と入れ替わって化けたように見せようとします。ですが最後は変化(へんげ)ではないことがバレてしまい、お互い意地を張るのはやめて最後は仲直りをして終わります。
私はこん吉という狐の役でした。劇は事前に配役をオーディション形式で決めることになっていたのですが、こん吉をやりたくて演劇が好きな母に見て貰いながら沢山練習をしました。
その結果、オーディション合格!
劇の主役は小学生のこの時が最初で最後の事で、あの頃は人前でなにかするのにも積極的だったなぁと思います。今では恥ずかしくて考えられませんが(笑)
先生は本番の劇の様子も詳細に覚えてくださっていました。劇の序盤で私が舞台の左側から出てきて初めに発した台詞の印象、その台詞で劇が上手くいくと感じたことなど。その時の会場の雰囲気を先生から聞きながら、私も一緒に当時の劇の様子を思い浮かべてみました。
お話を伺っている時はまだぼんやりとした記憶でした。しかし後日、改めて頂いた台本を読み返してみると、お芝居の台詞や動き、舞台からの景色まで、当時小学生だったころの記憶が鮮やかに蘇ってきました。
灘小学校で見た体育館の風景に、先生からのお話。色々な記憶が組み合わさって、昔の出来事をまた身近に感じることができた体験でした。
すずきえりな