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旧友と故郷に引き戻されて 周山制洋さん その7

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年4月1日更新

 高校卒業後の私の人生が充実・納得の日々であったかというと、そうもいきません。楽をしたいと思ったり、少し頑張って少し充実感を覚えたり、ミスをして落ち込んだり、ひがんだり少し思い上がってみたり。いつの間にか月日は過ぎていきました。

 

スタジオでの周山さん写真


 転勤のある職場ですから、4年前後の周期で全国各地で暮らしました。東北から九州まで、その土地その土地によって地形も気候も、歴史も随分違います。言葉ももちろん、食文化も違います。しかし、その違いをまず知ることが、魅力ある情報の発信につながります。学ぶ上での「素地」となったのが、ふるさとの20年だったと思うのです。

 モノゴトの共通点や相違点を考える上で、「基準」となるものがあるかないかは大きな違いです。例えば、私が5年間暮らした東北・山形で、その豊かな風土・人情・歴史に驚かされ、変化に富んだ美しい自然を満喫できたのも、「岩国・玖西盆地」があったからこそだと思います。

玖西盆地の風景


 折に触れ、ふるさとには何度も帰省しています。

 そのたびに幼なじみ達は、声をかければ、多忙であろうと一日の仕事で疲れ切っていようと駆けつけて来て「元気か」とねぎらってくれました。有難いというほかありません。

友人たちの写真1

友人たちの写真2
 

 全国どこにいて何をしていても故郷に帰れば、友人達によって否応なく「自分の原点」に引き戻されます。しかしそれは再び任地で働くうえでの原動力となりました。

 

友人たちの写真3

 そして今、県外で働いていた同級生たちの幾人かが定年退職して故郷に戻ってきています。会えば子供の頃の失敗を笑い、昔の遊び場を懐かしみ、その後それぞれが生きて来たことを認め合い、互いの身体をいたわり合うのです。

生家の写真

↑両親が待っていた生家(柱や梁は百年前のまま)