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高校時代と教育者の芯 周山制洋さん その5

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年4月1日更新

 故郷での生活の最後が高校時代です。その高校時代はというと、自分自身の主体性のなさが原因で、明確な目標を持つことができず、ただただ憂鬱で、日々悶々として過ごす不本意な数年間でした。惰性で登校しては、友人と喋って時を潰す日々。私にとって高校は、どこか記憶から遠ざけたい存在だったのです。

昔の高森高校写真


 ところが今回、岩国市広報戦略課のご配慮で母校を訪ねる機会を得ました。ためらいを感じつつ、卒業以来初めて校舎に足を踏み入れることになりました。

高校を訪れる周山さんの写真

説明する大村校長先生の写真

 

 笑顔で迎えて下さったのは大村勇校長(高森高等学校・高森みどり中学校校長)です。年末の寒さの厳しい日でしたが、高森高校百年誌への私の寄稿文も読んで下さっていて、今も一室だけ残されている半世紀前の教室を案内して頂きました。そして、現在は300人ほどになった全校生徒が頑張っていて、全国的な活躍をしていることなどを誇らしく御紹介くださいました。

大村校長先生との写真

50年前の教室で

↑50年前の教室で


 生徒たちの下駄箱の位置は昔のままで、今も昔も生徒たちの一日はここから始まりここで終わったのだと当たり前のことを思い、ちょうどクラスマッチの日で子供たちが歓声の中で懸命に戦うのを見ていると、一瞬その中に50年前の友や自分がいるのではないかと錯乱してしまったほどです。

下駄箱の写真

 

 山口県下関市出身の校長が貴重な時間を割いて、山口県も東部の高森高校を、穏やかにかつ熱く丁寧に語られる姿勢に、私ははるか昔の卒業生であるというのに、強い感謝の気持ちを覚えると同時に、そこに教育者の「芯」のようなものを感じたのです。

大村校長先生との写真

 

創立百年記念誌の写真

↑高校創立百年記念誌と寄稿文