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吉香公園 庄司いずみさんその4

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年4月1日更新

古い町並みの残る横山地区は観光名所でもありますし、岩国に住む人にとっては、特別な場所ではないでしょうか。

西岩国出身の私にとっては、横山に行くときは橋を渡らなくてはなりません。錦帯橋は有料だから、川を越えるだけでも小さな子にはお出かけ気分。家族で横山を散歩するときは、アイスクリームを買ってもらえるなど、嬉しいおまけもあったから、誘われたらイソイソと出かけたものです。

吉香公園

子どもの頃は、吉香公園の散歩というと、アイスクリームがいちばんのお目あて。今はなくなりましたが、私が子どもの頃は鹿や猿、クジャクもいて、なかなか楽しい場所でした。

池

昔、鹿がいたところの向かいには池があります。季節の花が咲く、しずかで美しい池。取材でまわったときは、ちょうどツツジが咲いていました。亡くなった祖父はツツジが好きだったのか、季節になると「徴古館のツツジが咲いたよ」と教えてくれたものでした。

幼稚園の頃や小学生の頃は、花より団子。アイスクリームが目当てで出かけいたほどなので、祖父に教えてもらっても、一緒にツツジを見に行ったことはなかったのですが・・・・・・。今になって、「せっかく教えてくれたのだから、一緒に行けばよかった」と思うのです。

藤棚

ちょっと早いけれど、藤棚も咲き始めていました。

お堀

小学校の頃は、横山で写生大会がありました。思い思いの場所に腰を下ろし、横山の風景を描くのです。私はあまり絵が上手ではなかったので、好きな行事ではありませんでしたが、水のある風景が好きなので、お堀を見ながら一日座っていられるのは嬉しかった。たぶん、写生大会のたびにお堀を描いていたのだと思います。そのせいか、お堀のあたりを歩くたびに、きれいに絵が描けなくてもどかしかった気持ちを思い出します。

もみじ谷

子どもの頃の私には、紅葉谷はとても遠い場所に感じられました。数え切れないほどのもみじの木。紅葉の季節には観光客もいらっしゃるのでしょうが・・・・・・。子どもの頃、平日ふらふら散歩する時は人はまばら。というか、ほとんど出会うこともなかった。真っ赤に色づき、どこまでも静かな紅葉谷は、美しすぎて怖いほどでした。

怖いほど赤い紅葉の季節もすばらしいですが、新緑の頃も美しい。一面が緑色。見上げると日差しが透けて見え、身心が清められるような気がきます。

紅葉谷をすすむと池があり、その池より先は、お城山に続く道。

数年前、ずいぶんと久しぶりにお城山をのぼりましたが、山は昔とかわらず。頂上から見る風景もかわってなくて、自分がすっかり大人になっていることが、なんだか不思議になりました。