平田中学校 MIKAKOさんその1
ふるさと岩国のことを書かせて頂く貴重な機会を大変嬉しく思います。
岩国で生まれ育って、平田小学校・平田中学校、そして岩陽高校にて学び、その後広島の鈴峯女子短大に進学しました。在学中にイギリスへ短期留学しましたが、その時にたまたま目に留まった路上アーティストに感銘を受け、『どこかで誰かの力になりたい』と思い路上アーティストとして活動をはじめました。
卒業後、広島で就職し、25歳までOLをした後に本格的にアーティストとして活動をはじめちょうど今年で10年となります。
6年前より東京での活動がメインとなりましたが、ふるさとは年々心にしみる温かさを届けてくれる活動の支えです。
今回の『私の岩国』で最初にご紹介をするのは、母校平田中学校です。
梅ヶ丘団地の中にあり、坂を上がって登校する生徒はこの階段を上ります。学校が終わるとたくさんの学生で溢れ、ハンドボール部時代はよくこの階段でトレーニングをしていました。
階段を上がり下駄箱に行くと、なんとそこには私の作品コーナーがありました。とても感動しました。
1年生の時は、中庭を挟んで本校舎の反対側にある真新しい校舎で学びました。放課後は、この中庭を通って部室に行ってました。私がいた時は一番新しかった校舎がいまちょうど耐震工事をしているところでした。月日の流れを感じます。
2、3年生の時、理科を専門とされる大樂先生に担任をしていただき大変お世話になりました。その大樂先生が今は平田中学校の校長先生をされています。懐かしい恩師との再会にあの頃の思いが溢れました。
たくさんの先生方に人生を生きる大切なことを学んだ教室。大樂先生が新学期にこんな言葉をくださったのをいまでも覚えています。『人を嫌いにならないこと。嫌いになると、歩いている姿を見ても嫌だと感じてしまう。でも、好きな人の行動は気にならないし、好意をもって見ることができる。なので、みんな仲良くして、人を嫌いにならないようにしてください。』
『嫌い』になった瞬間からその見える世界が変わるのは本当にそうだなぁと思った中学2年の新学期でした。私たちの学年はみんなとても仲良しでした。
私はアーティストとして活動をしていますが、原点は詩を書き始めた中学校時代。多感なこの時期に書き溜めた詩のノートはいまでも大切に残してあります。
あの頃の時間に先生方に教わったもの、友人たちと感じた思い、すべての時間が今の私の原点だとこの『誠実』という石碑を前に思いました。