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癒しの緑「クスノキ巨樹群」 新保友映さんその4

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年4月1日更新

今回ご紹介するのは、「岩国市の木」にもなっている「クスノキ」、山口県の天然記念物に指定されている「クスノキ巨樹群」です。
まさにその名も岩国市楠町(くすのきまち)の堤防と河川敷に、現在は、11本の大きなクスノキがあり、空に伸びる枝々には目にも鮮やかな緑の葉が広がって、優しい木陰を作ってくれています。

クスノキ巨樹群の様子

私にとってここは、子供の頃習い事の行き帰りに、親や祖母、また私には妹がいるのですが、私達姉妹の面倒をよく見て下さっていた祖母のお友達が、車で通ってくれた思い出の道です。
特にこの場所で遊んだりしたわけではないのですが、大人たちもみんな好きだったのでしょうか、「クスノキ通って行こうね」と言いながらここを通ってくれました。

頭上を覆うクスノキの枝葉

車の後部座席で車窓から木々を見上げながら、子供ながらに「癒されるなぁ…」という感覚を覚えた、そんな場所です。

幹がとても大きなクスノキたち

ちなみに、調べてみるとこれらのクスノキは、1659年、当時の領主:吉川広正が隠居のための別邸を、この辺りに作ることにし、その翌年、土手の石垣工事に着手。1661年にその別邸が完成。
クスノキが植えられたのはその頃か、その後まもなくと考えられるそうで、樹齢は約350年!

クスノキの樹齢は約350年

クスノキのうち一番大きいものは、幹周りが5.65m、高さ30m!
これだけ大きなクスノキが群生しているところはめずらしく、昭和55年に山口県の天然記念物に指定されたそうです。
以前は幹周りが5.85m、高さ21mという大きなムクノキも植わっていて、クスノキと同じく山口県の天然記念物に指定されていましたが、2004年(平成16年)、台風の被害にあって根本から倒れてしまい、2014年(平成26年)に指定が解除されてしまいました。
ただ、残された根本近くからは新しい木も育っているようで、この地域にある他のものに比べるともちろん小さいですが、美しい緑の葉をつけていました。

残された根元近くから新しい木が育っていたムクノキ

今回一緒に思い出の地を巡ってくださった岩国市の職員の方も、「ここ良いですねえ…」と何度も言いながら一緒に過ごして下さり、嬉しかったです。

空に伸びる枝々には目にも鮮やかな緑の葉が広がる

岩国錦帯橋空港や岩国駅から、日本三名橋の錦帯橋、吉香公園、岩国城など、観光名所へ向かうルートに選んで、是非通っていただきたいです。

新保 友映