•日時 令和5年7月27日 10時00分~
•場所 全員協議会室
市長
皆さんおはようございます。それでは本日は、ChatGPTの検証結果と今後の活用方針についてお話をさせて頂きます。まず始めにこの検証方法と結果についてでございますけど、庁内の12部署からなる検証チームを立ち上げて、約1か月間、個人情報の入力禁止など、いわゆる最低限のルールを定めた上で、検証作業の方を行って参りました。チーム員は期間中は、オンラインでの事例共有や、対面によるミーティング、さらにチーム員アンケートを行いながら、文書作成やアイデア生成を中心に73件の事例について検証を実施し、有用性の評価を行ったところでございます。それでは検証結果につきましては、3点ございまして、まず1点目として、文書作成やアイデア生成におきましては、作業時間短縮や事務効率化に、非常に有用であるということ。2点目としては、情報収集や法律などの専門知識を必要とするケースでは、正確性において、課題があるということ。3点目として、使用する職員側の質問方法によって、得られる結果に差が出ることから、よりよい回答を引き出すためには、職員のスキルアップが必要であるということ。こういったことがわかりました。そして、こちらが検証事例の詳細となります。73件の事例について、その評価として、大部分が有用、〇が54件、または部分的に有用、△のところになりますが11件となっております。一方で、情報収集の面では、非常に低い評価となりました。表の円グラフの用途別内訳といたしましては、アイデア生成と文書作成において、高い評価となっております。続いて、検証によって見えた効果と課題についてでございますが、まず効果が見られた点として、「業務の効率化による時間短縮」、それと情報を網羅的に収集できることによる、「業務の質の向上」が挙げられます。一方、課題でありますが、情報流出のリスクや使用状況の把握ができないという、そういった管理上の問題や情報に間違いがあるなどの情報の正確性の問題があることということがわかりました。また、質問の仕方次第で、回答結果に大きな差が生じるため、有効に活用するためには、職員の質問スキルを向上させるための取組、これが必要であるということがわかりました。これら検証の結果を踏まえての「今後の方針」でありますが、チャットGPTには、業務上、大きな有用性が認められたものが多くあるということから、本市では生成AIを本格利用していくことといたします。また、本格運用に当たっては、検証での課題に対応するため、3つの取組を行ってまいります。まず1点目は、職員の適切な利用を導くための、生成AIの利用ガイドラインを策定いたします。2点目は、安全な利用のためのシステムの導入でございます。このメリットとしては、「入力内容を保護できること」、「アカウントや利用状況を管理できること」、そして「より正確な回答が期待できること」が挙げられます。3点目としては、職員のスキル向上を図るための、職員研修の実施や、活用事例の共有を図ることであります。こうした対策を実施しながら、生成AIの全庁的な利用を進めてまいります。なお、必要な経費につきましては、9月の補正予算に計上することとしておりまして、本格運用は秋ごろの開始を予定しております。最後に、こちらが今回の検証チームで作成した、生成AIの利用ガイドラインの抜粋となります。主な内容としましては、入力事項に制限をかけること、利用目的を明確にすること、著作権等の侵害リスクも含め、内容の正確性を十分確認することとしております。なお、本ガイドラインにつきましては、各生成AIの利用規約の改正や国や他の自治体等の動向を踏まえ、随時見直しを行っていくこととしております。私からは、以上でございます。
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