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山陽本線の車窓から 松林慎司さんその5

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年4月1日更新

1日数本、遥々端っこの下関から、時には2両編成、一つ一つの駅の距離が長く一定のリズムでガタンゴトン。
瀬戸内海に浮かぶ離島を眺めながら、電車に揺られるのもいいものです。
ただし、寝過ごしには注意が必要です。

海沿いを走る山陽本線のレール

緩やかに国道188号線を跨いだり、また海沿いを併走したり。
ふわぁ~っと蓮畑が広がったり、川を渡る鉄橋の音だったり。


・カブト島
毎日実家から見てました。
かあちゃんの顔と同じくらい見てました。

山陽本線から見える瀬戸内海とカブト島

この島は無人島で天候によって近くに見えたり遠くに見えたり。
稀に浮いて見える時があるんです。
今日はどっちでもなかったですね。
横から見てもこの形してるんでしょうかね。
 

・新しくなった岩国駅

新旧の岩国駅の写真

駅のホームって暖かいですよね。
再会があり旅立ちがあり。
千葉に住んでる頃、父ちゃんの出張に付いてブルートレインで岩国に帰ってきた時。
早朝おじいちゃんとおばあちゃんがホームに迎えに来てくれました。
改札の位置は変わり、新しくなったホームでもあの奥の場所に立っている気がします。
 

・そして
広島方面に向かう山陽本線。
玖波駅から大野浦に向かうトンネルを弓形に抜けたあと、宮島が少し顔を見せ、電車の車窓から見える岩国の工場地帯。

玖波駅付近から見える岩国の工場地帯

俳優を目指して上京する時、鮮明に脳裏に焼き付いてる景色。
東京駅に着いて快速を知らず、居候先の八王子までどん詰まりの各駅停車で向かったこと。
聞いたことのないコンビニや、お祭りのような人混みだったり。
上京して早20年が経ちました。
ありきたりですがあっという間でした。
いろんな人に出会い、たくさん助けてもらい 、疲れた時ありがたいことに僕には帰る町があります。
山陽本線から見える景色。
この景色は「いってきます!ただいま!」であり「僕の原点」です。

岩国には歴史があり文化があります。
徐々に変わりつつある町の風景の中に、市民の暮らしを見守っている山があり、美しい川があり、穏やかな海があります。
いつかこの町の一つ一つ切り取って映画を作ってみたいです。

帰ってきたらたくさんの思い出と変わらぬ景色が待っている。
それが僕の故郷です。

今回、大好きな地元「岩国」を紹介できるこのような貴重な機会を与えてくださり、ありがとうございました。
紹介するつもりが、新しい発見だったり、刺激受けたり、力をもらったり・・・
いい経験をさせてもらいました。
また資料を送ってくださり、西へ東へ駆け巡るロケ地をコンパクトなスケジュールにして、案内してくださった岩国市広報課の村上さん、中都さん、ありがとうございました!
「いってきます!」
そして、これからもよろしくお願いします。

松林慎司