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【「勉強堂」さんと、「あさを」さん 周防柳さんその2】

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年4月1日更新
 多少おおげさに言うならば、子供にとって文具店や駄菓子店というのは夢の殿堂だと思うのです。大人から見れば平凡な田舎の小店舗であっても、子供にとっては魅惑的な宝物に満ちみちていて、お小遣いをもらったら、なにを買おうか目をらんらんと輝かせて隅から隅まで探しまわる。そんな存在なのではありますまいか。
 「勉強堂」さんは、昭和十一年創業の老舗の文具店。小さな構えですが、小中高校で使う文房具なら、ないものはないというくらいの品揃え。ああ、いいなあこの雑多な感じ、と、今回久しぶりに訪れてニヤニヤしました。
 私が小学生だったころ、ようやくキャラクターグッズというものが世に出はじめまして、サンリオの「キティちゃん」の文具を買うのにものすごく胸踊った覚えがあります。サンリオ以外では、「ジギー」というキャラクターが好きでした。
 「あさを」さんは、創業明治三十八年の筋金入りの古株です。ずらりと並んだガラスケースに、お煎餅やビスケット類がぎっしり! 壮観です。いまどき珍しく、個包装でないバラ菓子をガラスケースに詰めるのです。それを、「何グラムちょうだい」と言って買うのです。このプロセスが、なんともいえずレトロでよいのです。私はこちらの「バター岩石」というごつごつした塩味のおかきが好物です。それから中学生のとき、この店で人生初のバレンタインチョコを買った記憶がございます。渡した相手は誰だっけ。あいまいです。
 私の通っていたころの親爺さんは亡くなられて、いまは当時お兄さんといっていた息子さんが店主さんです。お兄さんはおじさんになり、私はおばさんになりました。
勉強堂さん店内
勉強堂さん。このなんでもありの感じがよいのです
ガラスケースに並べられている駄菓子
あさをさん。懐かしいガラスケースです
色々な種類の駄菓子たち
子供の夢の駄菓子たち。几帳面な仕分けがスカッとします