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錦果楼 MIKAKOさんその4

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年4月1日更新
最後にご紹介するのは、私の大好きな場所のひとつ、錦帯橋の上流にある錦果楼さんです。
錦果楼の外観
岩国へ訪れた観光客だけでなく地元の方々も多く訪れる錦果楼さんには、山口県内の様々の美味しいものが揃っていてお土産をはじめ、店内にはお食事処やカフェ、和風雑貨コーナーもあり蓮のオブジェなども販売しています。
蓮のオブジェ
上京前2006年夏まで、こちらの入り口で折り句の実演をさせていただいていました。 アーティストとして岩国を中心として活動した3年半の間、この錦果楼さんから頂いたご縁は本当にたくさんあり、どの方とのご縁もかけがえのないものだと感謝しています。 今でも私のポストカードやグッズなど販売してくださっています。
MIKAKOさんのポストカードやグッズ販売コーナー
その中で印象に残っているのは、癌と闘病中の女性との出会いでした。彼女は私がイベントの度に体調が良ければ会いに来てくださり折り句を頼んでくださいました。 彼女の病気が次第に回復に向かったある日、「今日は折り句でなくていいので、MIKAKOさんの言葉で書いてください」と言われました。 その時、じっと彼女の瞳を見ていると突然漢詩のようなものが降ってきました。 それを現代語にしたものがこの詩でした。

『生を頂き、喜びも悲しみを分かち合うことを知る。己の人生を堂々と生きる。』

まさに彼女がその時悩んでいたことにぴったりの言葉でした。人はこうして『生』をいただき、人と喜びも悲しみも分かち合えることを知り、そして自分の人生を堂々といきていくという力強いメッセージ。 彼女は涙を流しながら喜んでくれました。 私はこの時に描くと言うことは、神様から頂いたのだと実感しました。

このようないくつかの出来事が私の背中を押してくれ、故郷に恩返しを出来るのは、岩国を知ってもらう機会を世の中に出ていくことでつくることだと東京へ一歩踏み出すことになったのです。 錦果楼さんでいただいたご縁の数々がなければ、いま出逢っていない人がいると思うと、アーティストとして駆け出しのころからお店の一角を提供してくださったこと、心から感謝しています。
折り句を描くMIKAKOさん
これからもどんなご縁も大切に、思いを大切に描いていきたいと思います。

拙い文章でしたが連載を読んでくださいました皆さま本当にありがとうございました。